先日、墓石に刻む文字のご依頼をいただきました。

依頼主は、僕が前職でお世話になっていた女性。
80歳を過ぎてもドラムを楽しみ、海外旅行にも積極的に出かける。
その姿勢はまさに、生涯チャレンジャー。
年齢なんて関係ない。人はいくつになっても、こんなに輝けるんだ…。
そう心から思わせてくれる、尊敬すべき方です。
実はこのご依頼、僕が退職する前からいただいていたものでした。
「墓石に刻む言葉を、あなたにお願いしたいの」
そう言われたとき、嬉しさとともに、複雑な氣持ちも沸き上がりました。
作品に取りかかろうとすると、どうしても手が止まってしまう自分がいたのです…。
▶まだ亡くなってほしくない。
▶その“心残り”が無くなってしまったら、本当に旅立ってしまうのでは…?
そんな想いが、何度も何度も胸をよぎりました。
けれど、佛教を学びながら、僕は氣づいたんです。
「人は、使命を全うしたときに、ようやく娑婆世界から解放される」
その終わりは、苦しみではなくお迎えであると。
そう思ったとき、
このご依頼が、僕にとってどれほど尊く、有難いものかを実感しました。
僕の書いた文字が、彼女と共に未来永劫、石に刻まれて生き続ける。
これはもう、書き手冥利に尽きるというか、
人生でそう何度もあることではないご縁だと、心から思ったのです。
「人は、想いを残すことができる」
「文字には、命が宿る」
だからこそ、僕は筆を持ち続けたい。
そして、誰かの人生の節目に、
想いをカタチにするお手伝いができる人間でありたい。
現在、僕は己書師範として、
▶命名書
▶贈り物
▶墓石の文字
▶想いを刻む作品
…さまざまなご依頼をお受けしています。
筆で描く言葉が、
誰かの心に届く瞬間に立ち会えること。
それが僕の、何よりの喜びです。
あなたの大切な想いを、文字に込めてみませんか?
ご相談、お氣軽にどうぞ。
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