理解するという心のケア

2025.08.01

東京出張の日。
急な募集だったので、結局は施術の予定は入らず、
スケジュールには、ぽっかり空いた空白の時間。
 
 

そんな時、ふと一人の女性の顔が浮かびました。
以前、オンラインで身体の相談をしてくれていた方。
今も抗がん剤治療に向き合っていると聞いていた方です。
 
「逢ってみようかな…」
そんな氣持ちが自然と湧いてきて、
ダメ元で連絡してみたら、

「ちょうどその時間、空いてます。」
という返信が。
こんな偶然…いや、これはもう必然だったのかも知れません。

靖国神社で、初めて彼女とリアルに出逢いました。
 

 
僕ができたのは、 身体に触れることでも、治すことでもなく、
ただ、話を聴くこと。
そして、自分の中にある知識や想いを、必要なだけお伝えすることだけ。
 
まさに、第5の習慣「理解に徹し、そして理解される」の実践です。

それだけだったのに、 彼女の表情は、ふわっとやわらぎ、
「話せて良かった」と、笑顔を見せてくれました。

人は、誰かに「分かってもらえた」と感じたとき、
それだけで氣持ちが軽くなり、前を向ける力が湧いてくるもの。
何かをしてあげることよりも先に、
まずは相手の世界をまるごと理解しようとすること。
それこそが、 この日、僕にできた最大の心のケアだったんです。

きっと、今回の出張は、
この女性と出逢うために用意されていたような時間とさえ思えました。
大きなことはできなくても、 心が動いたときに、
そっと寄り添う勇氣があれば、 ちゃんと伝わるものがあるんです。
そしてまた、目の前の誰かに向けて、 僕なりの形で、できることを届けていきます。

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